投資始めてみたいけど、いくら貯めてからはじめたらいいのか…
生活防衛資金について、ちょっと一緒に考えてみようか。
生活防衛資金どれくらい準備しておくべき?
以前、『投資を始める前に◯◯と△△を準備しておかないと落とし穴にハマります。』という記事で、「生活防衛資金」について紹介しました。
- 投資を始める前に準備しておく当面の生活費のこと
これを何カ月分、あるいは何年分確保しておくべきか?ということが今回のテーマですが…
人によって違います。
おい真面目にやれ。元も子もないやん…
ごめん…でもほんとうにそうなんだよ。人によってリスクの取り方は違うし、投資は自己責任の世界だからね。
3カ月分と2年分でシミュレーション
考え方の参考になるように、具体的にシミュレーションしてみたいと思います。2人の人物に登場してもらいましょう。
A男です。30歳です。投資はやってみたいけど、ちょっと怖いかな。
B子です。30歳です。投資はじめてみたいです!
ふたりとも、ひと月の生活費は20万円です。
生活防衛資金として、月に5万円ずつ貯めることにしました。
生活費の何カ月分くらいを貯めてから、投資を始めますか?
ボクはそうだな、2年分は貯めてから投資したいな。
わたしは早く投資を始めたいから、3カ月分貯めることにする。
A子さんは生活費の3か月分、B男さんは2年分を準備することにしました。
毎月5万円ずつ貯めると、どれくらいで準備できるでしょうか。
A男 | B子 | |
準備する生活費 | 480万円 | 60万円 |
準備期間 | 8年 | 1年 |
条件を整理してみましょう。
A男の場合
- 毎月5万円の積立投資
- 年5%の複利運用
- 6年後に運用スタート
B子の場合
- 毎月5万円の積立投資
- 年5%の複利運用
- 1年後に運用スタート
投資を始める時期だけが違うんやな。
そうだね。この7年の差がどうなるか、ふたりの未来をのぞいてみよう。さてさて…
投資期間が長くなるほど差が大きい
このグラフを見て、何か気づいた方いますか?
えっと、右に行くほど、赤と青の線の差が広がってる…よね…?
大正解!これは投資を早く始めたB子さんのほうが、長く運用できてるからなんです。年齢ごとの差を見てみましょう。
A男 | B子 | 差 | |
40歳 | 189万円 | 755万円 | 566万円 |
50歳 | 1,063万円 | 1,984万円 | 921万円 |
60歳 | 2,486万円 | 3,986万円 | 1,500万円 |
70歳 | 4,804万円 | 7,248万円 | 2,444万円 |
同い年で準備を始めたのに…こんなに違うものだなんて…
生活費も同じ、月々の投資額や利率も同じ、投資の準備を始めた時期も同じ。
それなのに増えた額では、ふたりに圧倒的な差がついてしまいました。
その原因はただひとつ。
投資期間
積立投資は、長期になればなるほど複利効果がインパクトを増していくんですね。
人によって最適解は違ってくる
今回の見ると早く始めたいけど…でもやっぱり怖いし半年分くらいは貯めときたいかな~
そう!そうやって自分で考えて、自分で決めることが大切なんだよ。
「人によって違う」ってそういうことか
今回のシミュレーションに登場していただいたA男さんとB子さん。
結果を決定的に分けたのは『投資を始めた時期=投資期間』でした。
このように『ある日の選択の違いが、その後の人生を大きく左右する』ということは人生でフツーに起こり得ます。
あなたの20年後、30年後、40年後を想像してみてください。
その時あなたはどうなっていたいですか?
どれくらいのリスクなら取れそうですか?
万人に通用する正解はありません。そういったことを、一度自分で考えてみることがたいせつです。
とりあえず少額から始めてみるというのも、自分のリスク許容度を測る良い方法だと思いますよ。
長期の積立投資についてもっと知りたい方は、星野泰平氏の『半値になっても儲かる「つみたて投信」』という本を一度読んでおくと良いですよ。
以上、「これから投資を始めるあなたへ。早いほうが得なの?損なの?」という記事でした。
最後まで読んでくれてありがと!他の記事もどうぞ~
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