
よくいただく質問に、
- 「どのファンドがおすすめですか?」
- 「投資を考えてるけど、買い時っていつですか?」
といったものがあります。
もちろん、個人的な答えはあるんですが…
こういった質問をされる方が共通して見落としがちなことがあると感じたので、記事にしておきます。
クリックできる目次
投資を始める前に準備すべき2つのこと

- 生活防衛資金を確保しておこう
- 近い将来の大きな支出は投資に回さない
どちらも『投資は余裕資金で行う』という前提に立った考え方です。
それぞれの内容を解説していきますね。
なお、これらの準備が整ってなくても投資したいんだ!という方におすすめする投資法も、この記事の終わりに紹介します。
生活防衛資金とは
元金融庁顧問の木村剛氏が、著書『投資戦略の発想法』に書いた考え方です。
人生何が起きるか分かりません。
不測の事態が降りかかった場合でも、それをやり過ごせる程度の現金(もしくはすぐに現金化できる資産)を確保しておきましょう。
という事です。
インデックス投資家の間に広く普及している考え方で、ぼくも生活防衛資金を貯めてから投資に臨みました。
インデックス投資は長期投資のため、下げ相場を『必ず』経験します!
頭では分かっているつもりでも、実際に相場が下落中の悲観的ムードに流され、つい売ってしまう…という事があります。
ノーベル経済学賞受賞者のダニエル・カーネマン氏によると、人間は利益よりも損失に対して2倍の感度で反応してしまうそうです。


そんな時でも、
- 投資は余裕資金で行っている
- 生活防衛資金を準備している
と、いうことを支えにしていれば、周りに流されることなく自分の資産を守れます。
生活防衛資金が貯まらないよ…という方は、ぼくが実践した家計見直し術を試してください。
- 関連記事>>>1年で150万貯めたFPの節約・家計見直し術を公開します
生活防衛資金はどれくらい準備しておくべき?


- 自己都合退職でも3か月と少しで失業保険を受給できる
- 複利効果は絶大なので、早めに投資を始める方が良い
これは『生活費3か月分』から『生活費2年分』と専門家でも見解に幅があります。
インデックス投資は、定期的に安定した収入がある方(つまり、公務員や会社員)に向いてる投資法です。
なので雇用保険には入っていると仮定し、待機期間7日+自己都合退職の給付制限期間3か月を乗り越えられるように4か月としました。
公務員は雇用保険に入ってませんが、退職金が雇用保険相当額に満たない場合、補てんされるので大丈夫です。
また、複利効果も無視できません。
複利と単利の違いについては別記事にしてます。
- 関連記事>>>複利ってそんなにすごいの?FPが図表でシミュレーション
7年遅く投資を始めると、運用結果に1,000万以上差が出る例も紹介しました。
とにかく少額でも早く始めることがたいせつです。
- 関連記事>>>これから投資を始めるあなたへ。早いほうが得なの?損なの?
近い将来に大きく支出する費用は投資に回さない
2つ目のルールは『近い将来の大きな支出は投資に回さない』というもの。
ぼくがおすすめするインデックス投資は10年〜30年という長期スパンで保有し続けることが前提です。
なので、近い将来に大きく支出する予定のお金は投資に回さないほうがベター。
例えば、車の購入代金や子の結婚祝い金などですね。
そういった費用は即使える状態にしておきましょう。
即使える資産を『流動性資金』といいます。
普通預金口座の利息は?


そう。普通預金口座です。
しかし!
今の普通預金の金利はメガバンクでは0.001%、ネット銀行の高いところでも0.02%程度。
細かい話ですが、さらにここから税金が引かれます。
『利息額−国税(15.315%)−地方税(5%)』
※1円未満は切り捨て
100万円を1年間預けた場合の税引前利息は…
金利 | 税引後利息 |
0.001% | 9円 |
0.02% | 160円 |


ネットバンクならまだマシですが、それでも少ないですよね…。
利息はほぼゼロ、ATMや振込手数料を取られる…こんな状況でも、まだメガバンクを使い続けますか?
ぼくは2014年から『住信SBIネット銀行』をメインバンクに使ってます。
振込手数料やコンビATM手数料がかからないのでとても便利ですよ。
ネット銀行の活用方法については、当ブログ内の『ネットバンク活用術のカテゴリ』にまとめてます。
本気で資産を増やしたい方はぜひご一読ください。
- 関連カテゴリ>>>ネットバンク活用術
流動性資金の保管場所を使い分けよう
そんなわけで、デイリーユース以外で普通預金口座を使うのはおすすめしません。
『近い将来の大きな支出』でも、裏を返せば支出の時期までは運用できるわけです。

けどすぐ使えるようにしとかなアカンのやろー?

- 楽天銀行かイオン銀行に限り、普通預金
- 定期預金
- 個人向け国債
それぞれ説明すると長くなるので省きますが、どれも金利が普通預金より高く設定されています。
(現状、あまり個人向け国債は旨味がないですが)
それでいて、現金化するのに時間もかかりません。
なお、楽天銀行とイオン銀行なら0.1%まで普通預金の金利をupさせることができます。
具体的な方法&注意点は別記事でお読みください。
- 関連記事>>>普通預金口座の選び方。金利?安心?重視すべき基準はコレだ
それでも今すぐ投資を始めたい方は少額で投信積立を
ここまでの内容をまとめるとこんな感じ。
- 生活防衛資金は4か月分を普通預金で
- 近い将来の大きな支出は普通預金以外で
- 上2つの準備ができたら投資に回す
さて、投資を始める前の2つの準備について書いてきました。


複利効果が働く投資の世界では、確かに『早く始める』ということは合理的です。
でも、自分の生活が破綻しては元も子もありませんよね。
そこでおすすめなのが『少額の投信積立』です。


今は『月100円』からのワンコイン投資もできる大投資時代なんだよ!



確かに積立額自体が少ないので、大した実入りは期待できません。
少額で投信積立をするメリットは『投資の勉強ができる』ということです。
実際に100円でも1,000円でも、身銭を切って投資することで株式や債券、不動産の値動きに興味を持つようになります。
実際に資産が増えたり減ったりするのを目の当たりにして、少しずつ投資について知っていくことができます。
実践に勝る学びはありません。
ちなみに、月100円積立ができるSBI証券や楽天証券の口座開設はハピタスからをオススメしてます。
普通に開設するよりも、現金同様のポイントがもらえるのでお得。
たとえばSBI証券の口座を開設+50,000円以上の入金で、4,000ポイント(4,000円相当)がもらえます。
2019/10/18時点なので、時期によってもらえるポイントは変動します。
登録がまだの方は、下のバナーから登録後、7日以内に利用すると400円分のポイントが付与されますよ。
ハピタスってなに?
ハピタスはポイントサイトの一つなんですが、そもそもポイントサイトって何?という方は、下の記事を読んでみてください。
ポイントサイトについて詳しく、分かりやすく解説してます。
金額ではなく%で考える
そして大切なことがもう一つ。
それは『額ではなく%で考える』ということ。
例えば、月1,000円(年間12,000円)で投信積立を開始したとしましょう。
3年後、資産が38,580円になりました。
額面では+2,580円。


『年7%で運用できた』
個人投資家が積立できる額の範囲においては、その額が多かろうが少なかろうが運用結果への影響はほぼありません。
なので、月額が10倍の10,000円だったら…?
→385,800円で+25,800円
50倍の50,000円だったら…?
→1,929,000円で+129,000円
だんだんと、無視できない金額になってきますよね。
このように少額で投信積立をしておけば、生活防衛資金等のハードルをクリアした際にスッと始めることができます。
その時に積立額を増やせばOKですからね。
まとめ
それでは、今回の記事のまとめです。
- 生活防衛資金を確保しておこう
- 近い将来の大きな支出は投資に回さない
- すぐに始めたい方は少額の投信積立を

