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この記事では、CFP合格者がFP3級試験を振り返り、独学で一発合格する方法を紹介しています。
こんにちは、公務員専門FPの岩崎です。
僕は2016年10月にFP3級に合格しました。結果通知書で得点を見てみると…
- 学科(54点/60点)
- 実技(95点/100点)
9割以上は取れてました。
というわけでFP3級合格に費やした学習時間やテキストを紹介したいと思います。
僕は日本FP協会で受験しましたが、金財で受験する方も参考されてみてください。
FP3級合格までの道のり
FP3級試験は学科・実技ともに6割正解で合格です。
実技試験って何するの~?
実技と言っても、マークシートの3択問題なんだよ。
つまり、学科、実技ともに筆記試験です。
合格までの学習について次の順に紹介しますね。
- 学習のスタイル
- 学習時間・学習ポイント
- 使用したテキスト等
1.学習のスタイル
大まかな流れとしては次のような感じ。
- テキストを読み、ベースとなる知識や考え方を頭に入れる
- 問題集を解く
- 間違った箇所をテキストや問題集の解説で確認
- 過去問を解く(FP協会のHPでダウンロード)
- 合格ラインに到達するまで1〜4を繰り返す
FP3級試験は、教科書・テキストをサラッと読んだらスグに問題集や過去問をやると良いと思います。
解けなくても、つまずいた箇所って後々記憶に定着しやすいですからね。
FP3級試験は、6つの分野に分かれてます。
僕は分野ごとに1〜3のルーチンを一度終えてから4の過去問に入りました。
ですが、今振り返ってみると、6割正解のラインに乗せるだけなら2の問題集を飛ばして、一気に全分野やっちゃうのもアリかなと思います。
その場合は次のようになります。
- テキストを読み、ベースとなる知識や考え方を頭に入れる。
- 過去問を解く(FP協会のHPでダウンロード)
- 間違った箇所をテキストで確認
- 合格ラインに到達するまで1〜3を繰り返す
FP協会で公開されてる過去問の模範解答は解説がないのでそこは要注意です。
2.学習時間・学習ポイント
実際に学習を始めたのは受験1ヶ月前から。
ほんとは毎日1時間でも学習時間を確保したほうが良いのでしょうが、サボる日も結構ありました。
勉強した日と時間はメモしてたので分野ごとのポイントと共に振り返ってみます。
ライフプランニングと資金計画
学習時間:4時間
年金や住宅ローン、公的医療保険など、生活に身近な分野なので勉強してて面白かった。
- 6つの係数(終価・現価・年金終価・減債基金・資本回収・年金現価)
覚えるしかない係数。将来の額を求める係数には「しゅう」、現在の額を求める係数には「げん」という言葉が入ってます。 - 公的年金
老齢・障害・遺族の3種類があり、それぞれ「基礎」と「厚生」の違いはポイント。 - 公的医療給付
健康保険について、年齢や所得による自己負担割合をチェック。
リスク管理
学習時間:2時間
生命保険等の分野なので、実技試験を「保険顧客資産相談業務」を選ばない人はある程度抜いても大丈夫です。
なお、「保険顧客資産相談業務」を選べるのは「金財」で受ける方のみ。
「FP協会」で受験する場合の実技試験は自動的に「資産設計提案業務」になります。
- 生命保険の仕組み
3つの予定基礎率(予定死亡率・予定利率・予定事業費率)と保険料との関係 - 生命保険商品の種類と内容
定期・終身・養老・アカウント型・3大疾病保障の違い - 保険と税金
所得税における生命保険料控除の限度額
金融資産運用
学習時間:4時間
債権・株式・投資信託といった金融資産についての分野なので、実際に資産運用してる方は理解が早いでしょう。
- 債権
個人向け国債の種類と、利回り計算が頻出。特に利回り計算は問題を多く解いて慣れておく。 - 株式
日経平均株価とTOPIXの違い、PER、PBR、配当利回りは押さえておくべき。 - 投資信託
株式組み入れの可否、3つのコスト(販売手数料・信託報酬・信託財産留保額)、運用方法(パッシブとアクティブ、トップダウンとボトムアップ、バリューとグロース)をチェック。
タックスプランニング
学習時間:4時間
生活と切り離せない税金の分野です。実生活で何気なく納めてる税金について学ぶことができて個人的には面白い分野でした。
- 10種類の所得
山林所得はあまり出題されないため、残りの9種類についてそれぞれの特徴と計算方法を。 - 所得控除
基礎控除・配偶者控除・扶養控除・医療費控除は頻出。 - 損益通算
不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の4つの所得で生じた損失は、他の所得から差し引き可能。4つの所得内でも損益通算できない所得を要チェック。 - 所得税の申告と納付
給与所得者の確定申告と、青色申告制度は頻出ポイント。
不動産
学習時間:3時間
他の分野と比較して法律用語が多めなので、苦手意識を持たずそれらに慣れることができればOK。
- 借地権と借家権
契約の有効期限、契約方法(書面・公正証書)が頻出 - 都市計画法と農地法
市街化区域と市街化調整区域の違い、用途地域ごとに建てられる建築物、農地転用の許可や市街化区域内の特例などがポイント。 - 建築基準法
建ぺい率や容積率の計算問題に慣れておくこと。 - 不動産譲渡時の税金
マイホーム譲渡時の特例の種類と、特例併用の可否は押さえておきましょう。
相続・事業承継
学習時間:4時間
ドラマで見る遺産相続争いの裏事情がかいま見える分野です。ドロドロの裏側を見に行きましょう。
- 相続の基本
相続人の順位、代襲相続、相続承認と放棄の時期、遺言の種類について要チェック。 - 相続税
民法上と税法上の法定相続人の数え方の違い、非課税となる財産、各種控除が頻出。 - 贈与税
110万の基礎控除、配偶者控除、相続時精算課税などを押さえておく。
総括
6分野の総学習時間:21時間
これに加えて、問題集と過去問に取り組んだのでトータルで30時間くらいです。
とりあえず合格だけすればいいんだ!という方は1日2時間も学習すれば半月でいけると思います。
2級試験を視野に入れてる方や、しっかり知識を身につけたい方はもっとじっくりやると良いでしょう。
3級だけなら短い期間でもなんとかなりそう
3.使用したテキスト&問題集
書店でいくつか手に取ってみて、結果選んだのは下の2冊。
他のテキストと違って、ちょこちょこ載ってるコラムが理解の助けになりました。
テキストはいきなり熟読するより、さらっと読んで問題集に取り組んだほうが時間短縮できます。
ある程度知識が身についた時点でテキストを読み直すと理解が進みやすくなるのでおすすめ。
問題集は何周くらいやったらよさそう~?
僕は2周したけど、3周やれば完璧だと思うよ。
FP3級なら、問題集は買わずにFP協会のHPで公開されている過去問を解く!という手法でもいけるんじゃないかな?というのが試験後の正直な感想です。
一度テキスト&過去問でやってみて、ダメそうなら問題集も購入というスタンスでいいかもしれません。
FP3級試験の合格率
近年の合格率を日本FP協会と金財ごとに載せておきます。
日本FP協会のほうがかなり合格率が高いですね。
日本FP協会・学科
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
H30.9 | 19,987 | 15,715 | 78.63% |
H30.5 | 16,405 | 12,947 | 78.92% |
H30.1 | 21,305 | 17,114 | 80.33% |
日本FP協会・実技
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
H30.9 | 18,707 | 16,182 | 86.50% |
H30.5 | 15,416 | 13,947 | 90.47% |
H30.1 | 19,936 | 17,756 | 89.07% |
金財・学科
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
H30.9 | 25,297 | 15,594 | 61.64% |
H30.5 | 22,070 | 12,767 | 57.84% |
H30.1 | 30,692 | 20,055 | 65.34% |
金財・実技
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
H30.9 | 26,176 | 11,236 | 42.92% |
H30.5 | 23,229 | 12,363 | 53.22% |
H30.1 | 29,587 | 16,707 | 56.46% |
まとめと関連記事
というわけで無事にFP3級試験に合格できました。
今回紹介した学習方法で取り組めば合格できると思いますので、これから受験される方の参考になれば幸いです。
《追記》
その後、FP2級→AFP→CFP→FP1級と合格しました。それぞれの勉強法をまとめています。
FP3級に独学合格する為のポイントとテキスト・問題集紹介
AFP認定研修選びで失敗しました。後悔しない選び方のポイントを紹介!
合格率4.5%!独学でCFP試験に一発合格した僕が伝えたい攻略の秘訣と勉強時間
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