こんにちは!教育学部卒で、元公務員FPの岩崎です。
今回は、30歳頃の教員の年収がテーマです。
僕は公務員専門のFPなのですが、教育学部卒ということもあり、教員の方からお金の相談を受けることが多いです。
30歳頃はイベント(結婚、子育て、住宅購入など)が盛りだくさんなので、お金について真面目に考え始める時期です。
教員も公務員なので、給与(給料+各種手当)は法律で決まってます。
ですが、教員は「残業代が出ない」など特殊な扱いもあります。
そのあたりも踏まえた上で、
- 教員の30歳頃の年収
- 教員の資産形成方法
について取り上げたいと思います。
30歳頃の年収は、47都道府県別にも紹介します。
30歳頃の教員の年収、手取り推計(平成29年分)
教員の給与は、総務省が毎年調査してます。
2018年10月時点での最新調査である「平成29年地方公務員給与実態調査」のデータを使用し、30歳の年収などを推計しました。
区分 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
小中学校 | 540万円 | 135万円 | 417万円 |
高校 | 552万円 | 137万円 | 423万円 |
- 教員の80%以上が県職員のため、県のデータを使用
- 経験年数5〜10年(およそ27〜32歳)のデータを使用
- 手取りは年収の7〜8割(基礎控除のみ)で計算
- 90%以上が大卒のため、大卒データを使用
- ボーナスは4.4月(H29人事院勧告)で計算
- 寒冷地手当は含めない
高校の先生のほうがちょっと多いのね
30歳頃の一般行政職との比較
次に、同じ公務員である、都道府県の一般行政職と比較してみましょう。
区分 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
行政職 | 480万円 | 114万円 | 371万円 |
小中学校 | 540万円 | 135万円 | 417万円 |
高校 | 552万円 | 137万円 | 423万円 |
手取りで約40〜50万円、月額だと約3〜4万円くらい教員のほうが高いですね。
なお、県職員の収入は残業代込みの平均です。
「教職調整額」や「義務教育等教育特別手当」といった、教員のみの手当等があるのもこの差の原因のひとつです。
エー!先生って残業代でないの?ひどい…
うん。その代わりに「教職調整額」っていう給料の4%が支給されるんだ。でも正直…ね…
残業しても、しなくても4%ってこと?
そう。ものすごくざっくりした制度だよね。
以前、教員の友達とルームシェアしてたんだけど、深夜1時過ぎとかに帰ってくることもよくあったよ…
うおお…
各都道府県ごとの教員の平均年収
さきほど推計した金額は、全国の平均です。
しかし、「地域手当」という手当があるために、都道府県によってかなり開きがあります。
特に東京都の地域手当はズバ抜けて高く、平均値を底上げしてしまってます。
そこで、地域手当の額を修正し、各都道府県単位での30歳頃の平均年収を推計してみました。
小・中学校(各都道府県)
まずは小中学校からいきます!
気になる地方をタップorクリックしてね~
区分 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
全国 | 540万円 | 135万円 | 417万円 |
都道府県 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
北海道 | 510万円 | 127万円 | 392万円 |
青森 | 509万円 | 127万円 | 396万円 |
岩手 | 510万円 | 127万円 | 392万円 |
宮城 | 517万円 | 129万円 | 398万円 |
秋田 | 509万円 | 127万円 | 396万円 |
山形 | 509万円 | 127万円 | 396万円 |
福島 | 510万円 | 127万円 | 392万円 |
都道府県 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
茨城 | 544万円 | 136万円 | 421万円 |
栃木 | 529万円 | 132万円 | 408万円 |
群馬 | 523万円 | 131万円 | 402万円 |
埼玉 | 562万円 | 141万円 | 432万円 |
千葉 | 558万円 | 140万円 | 428万円 |
東京 | 620万円 | 157万円 | 471万円 |
神奈川 | 575万円 | 145万円 | 443万円 |
都道府県 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
新潟 | 514万円 | 128万円 | 395万円 |
富山 | 512万円 | 128万円 | 393万円 |
石川 | 513万円 | 128万円 | 394万円 |
福井 | 516万円 | 129万円 | 397万円 |
山梨 | 530万円 | 133万円 | 409万円 |
長野 | 522万円 | 130万円 | 402万円 |
岐阜 | 519万円 | 130万円 | 400万円 |
静岡 | 532万円 | 133万円 | 411万円 |
愛知 | 567万円 | 142万円 | 435万円 |
都道府県 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
三重 | 535万円 | 134万円 | 412万円 |
滋賀 | 551万円 | 138万円 | 423万円 |
京都 | 532万円 | 133万円 | 411万円 |
大阪 | 568万円 | 143万円 | 436万円 |
兵庫 | 546万円 | 137万円 | 418万円 |
奈良 | 536万円 | 134万円 | 413万円 |
和歌山 | 523万円 | 131万円 | 402万円 |
都道府県 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
鳥取 | 508万円 | 127万円 | 395万円 |
島根 | 509万円 | 127万円 | 396万円 |
岡山 | 507万円 | 127万円 | 394万円 |
広島 | 533万円 | 133万円 | 411万円 |
山口 | 509万円 | 127万円 | 396万円 |
都道府県 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
徳島 | 516万円 | 129万円 | 397万円 |
香川 | 524万円 | 131万円 | 403万円 |
愛媛 | 508万円 | 127万円 | 395万円 |
高知 | 507万円 | 127万円 | 394万円 |
都道府県 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
福岡 | 534万円 | 134万円 | 412万円 |
佐賀 | 509万円 | 127万円 | 396万円 |
長崎 | 516万円 | 129万円 | 397万円 |
熊本 | 511万円 | 127万円 | 392万円 |
大分 | 509万円 | 127万円 | 396万円 |
宮崎 | 510万円 | 127万円 | 392万円 |
鹿児島 | 515万円 | 128万円 | 396万円 |
沖縄 | 512万円 | 128万円 | 393万円 |
高校(各都道府県)
つづいて高校です。
区分 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
全国 | 552万円 | 137万円 | 423万円 |
都道府県 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
北海道 | 525万円 | 130万円 | 404万円 |
青森 | 519万円 | 128万円 | 400万円 |
岩手 | 520万円 | 128万円 | 400万円 |
宮城 | 537万円 | 133万円 | 414万円 |
秋田 | 520万円 | 128万円 | 400万円 |
山形 | 520万円 | 128万円 | 400万円 |
福島 | 520万円 | 128万円 | 400万円 |
都道府県 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
茨城 | 557万円 | 138万円 | 427万円 |
栃木 | 539万円 | 134万円 | 416万円 |
群馬 | 537万円 | 133万円 | 414万円 |
埼玉 | 577万円 | 144万円 | 444万円 |
千葉 | 571万円 | 142万円 | 439万円 |
東京 | 635万円 | 159万円 | 484万円 |
神奈川 | 589万円 | 147万円 | 450万円 |
都道府県 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
新潟 | 527万円 | 130万円 | 406万円 |
富山 | 525万円 | 130万円 | 404万円 |
石川 | 527万円 | 130万円 | 406万円 |
福井 | 529万円 | 131万円 | 408万円 |
山梨 | 541万円 | 134万円 | 418万円 |
長野 | 532万円 | 132万円 | 411万円 |
岐阜 | 531万円 | 131万円 | 410万円 |
静岡 | 543万円 | 135万円 | 420万円 |
愛知 | 581万円 | 145万円 | 447万円 |
都道府県 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
三重 | 549万円 | 136万円 | 421万円 |
滋賀 | 566万円 | 141万円 | 434万円 |
京都 | 555万円 | 138万円 | 425万円 |
大阪 | 580万円 | 144万円 | 446万円 |
兵庫 | 562万円 | 140万円 | 432万円 |
奈良 | 549万円 | 136万円 | 421万円 |
和歌山 | 539万円 | 134万円 | 416万円 |
都道府県 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
鳥取 | 521万円 | 129万円 | 401万円 |
島根 | 521万円 | 129万円 | 401万円 |
岡山 | 528万円 | 130万円 | 407万円 |
広島 | 551万円 | 137万円 | 423万円 |
山口 | 522万円 | 129万円 | 402万円 |
都道府県 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
徳島 | 529万円 | 131万円 | 408万円 |
香川 | 537万円 | 133万円 | 414万円 |
愛媛 | 520万円 | 128万円 | 400万円 |
高知 | 518万円 | 128万円 | 399万円 |
都道府県 | 年収 | ボーナス(内) | 手取り |
---|---|---|---|
福岡 | 549万円 | 136万円 | 421万円 |
佐賀 | 521万円 | 129万円 | 401万円 |
長崎 | 525万円 | 130万円 | 404万円 |
熊本 | 522万円 | 129万円 | 402万円 |
大分 | 522万円 | 129万円 | 402万円 |
宮崎 | 522万円 | 129万円 | 402万円 |
鹿児島 | 525万円 | 130万円 | 404万円 |
沖縄 | 522万円 | 129万円 | 402万円 |
残業代ナシの教員が資産を増やす方法3つ
さて、ここまで教員の30歳の平均年収を見てきました。
同じ地方公務員の行政職よりも高い傾向にあることも分かりました。
一方、教員は残業代が付かないため、給与収入を増やしにくい職業でもあります。
とは言え30歳というのは、お金がかかるライフイベントがこれから増えてくる年齢ですよね。
お金が必要でも、副業や残業で増やせないもの…
そうだね…副業解禁の流れもあるけど、ここではそれ以外の方法を考えてみようか。
教員の方がお金や資産を増やす方法は大きく3つです。
- 支出コントロール(節約)
- 節税
- 資産運用
①支出コントロール(節約)
人生の早いタイミングで身につけておくべき筆頭スキルが、節約です。
なぜなら、一生役に立つからです。
このブログでは、よく「まず支出を見直しましょう」とお伝えしています。
ぼくはFPなので、資産運用を含めてトータルに戦略を立てるほうが資産形成に有利だと思いますし、推奨もしています。
ですが、少なからずリスクがある資産運用に比べ、節約はノーリスクで始めることができます。
さらに、資産運用で得た利益にはふつう税金がかかりますが、節約した金額はまるまる自分のものになります。
時代は「貯蓄から投資」と言われていまが、最低限の節約・貯蓄スキルを身につけてないと、投資は失敗します。
まずは保険やスマホ代の見直しなど、効果の高い固定費の見直しから始めてみましょう。
②節税(ふるさと納税など)
毎月の給与やボーナスから、税金が引かれてますよね。
天引きなので意識しにくいですが、しっかり税金を納めているはずです。
もちろん、税金を収めることは大切ですが、節税できる部分はしっかりやっておきましょう。
教員の方でもできる節税としては、
- ふるさと納税
- iDeCo(イデコ)
などがあります。
具体的には下の記事などをお読みください。
③資産運用
節約スキルが身につき、節税も行って、ある程度貯蓄できるようになったら、資産運用を始めるのも良いです。
今では100円から投資できる時代なので、軽い気持ちでスタートできます。
また、教員の方に特にオススメなのは、2017年から教員も加入できるようになったiDeCo(イデコ)です。
老後資金を効果的に準備できる制度なので、資産運用の筆頭候補だと言えます。
正直イデコって言われてもわからんです…
そういう場合はスルーでOK!まずは節約で家計を最適化しましょう。
まとめ
それでは今回の記事のまとめです!
- 30歳教員の平均年収は約540〜550万円
- 手取りの平均年収は約432〜442万円
- 一般行政職より、教員の年収は高い
- 地域によって、年収に結構差がある
- 節約や資産運用、節税をしてみよう
また、一般行政職の30歳年収について、こちらの記事で僕の公務員時代の年収を公開してます。
教員専用のiDeCo活用マニュアル、無料配布中
教員という職業は、安定して毎月の給与があり、リストラもされにくいので、長期の資産運用に向いてます。
そして、長期の資産運用の代表がこの記事でも紹介したiDeCo(イデコ)です。
iDeCoを活用すると、とても強力な節税効果が得られます。
ですが、教員の加入解禁が2017年と最近なので「iDeCoってよくわかんない…」という方も多いのが現状です。
これは控えめに言っても非常にもったいないです。
そこで、元公務員のFPである僕が、教員(公務員)専用のiDeCoの活用マニュアルを作りました。
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