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外貨建て保険のデメリットはメリットに偽装されているからタチが悪い

外貨建て保険のデメリットを見抜く人のイメージ画像

岩崎FP
1級ファイナンシャルプランニング技能士の岩崎です。

先日、メルマガ読者さんからこんな質問をいただきました。

購読間もないですが、実に参考になり勉強になっております。

ひとつ相談させてください。

投資として外貨建て保険の加入を考えております。

10年契約で利率2.9%程度。為替リスクと手数料を考慮しても、貯金より有利と思いますがいかがでしょうか。

ご教示のほど、よろしくお願いします。

ー ほぼ原文ママ ー

ご本人へはメールでお答えしましたが、外貨建て保険に安易に加入される方があまりにも多いので、注意喚起のためブログでも取り上げることにしました。

結論は、外貨建て保険は「ギャンブル」の要素が強いのでオススメしません。

ポメすけ
ギャ、ギャンブルっ…?
岩崎FP
うん。その理由をこれから説明していくね。

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外貨建て保険のデメリットはメリットに偽装されてる

外貨建て保険のメリットとデメリットをよく考える人のイメージ画像

外貨建て保険は、メリットを強調して売られることの多い金融商品です。

でも、実際のところは、デメリットにメリットの皮をグイグイ被せて、「ぱっと見メリットに見える」ように偽装されています。

具体的には、次の表のような感じです。

メリットに見える実はデメリット
元本保証円での保証じゃない
→為替リスクを負う
生命保険が付くそのため手数料が高額
→元本割れ期間が長い
積立利率最低保証保険料全額ではない
→手数料を引いた後の話
外貨でリスク分散単一通貨
→分散できてない
貯金より高金利貯金は好きな時に使える
→比較対象として不適
岩崎FP
それぞれ、くわしく見ていきましょう。

円ではなく外貨で元本保証→為替リスクを負う

元本保証は円なのかドルなのか考える人のイメージ画像

「元本保証」って魅力的な響きですよね。

しかも「保険」というなんとなく安心感のある言葉と一緒に使われると、その魅力はよりいっそう際立って響きます。

ポメすけ
わかる、安心感ある。
岩崎FP
でも、それは加入者が期待する「元本保証」じゃないんだ。

あくまで保証されるのは外貨ベースでのお話。円では元本保証されないんです。

日本人であるぼくらは「円」でお金を使うので、外貨を円に替える必要があります。そうすると、当然為替レートの影響を受けますよね。

つまり、為替リスクを負うということです。

円高で大損する可能性も

加入時よりも満期時の為替レートが円安に動けば儲かりますが、円高に動けば大きく元本割れする可能性があります。

たとえば10年満期として、10年後の為替レートなんて誰にも分かりませんよね。

つまり、外貨建て保険は「外貨ギャンブル」なんです。しかも、円に替えるタイミングを好きに選べない外貨ギャンブル。

それなら、好きなタイミングで円に替えられるFXの方がまだギャンブルとして有利です。

FXなら解約して元本割れなんて概念もありませんし、レバレッジを1倍にしておけば借金することもありませんからね。

注意
FXを推奨するわけではなく、ギャンブルとして比べたらFXの方が良いよね、という話です。

生命保険が付く→手数料が高額で元本割れ期間が長い

保険の手数料を泥棒している人のイメージ画像

保険で損しないための原則は「一つの保険に一つの目的」です。

死亡保証を目的とするなら、生命保険だけに入るべきです。

資産形成や運用目的で生命保険に入っても、死亡保証にお金がかかる分、積み立てや運用に回るお金が減ってしまい、非効率なんですよね。

外貨建て保険は死亡保証付きですが、資産形成を目的として加入される方が多いですよね。これはまさに非効率な資産形成の方法です。

ポメすけ
「一つの保険に一つの目的」ね、覚えとこ。

外貨建て保険の手数料の高さは金融庁も問題視

外貨建て保険で注目して欲しいのは、「元本割れ期間が長い」こと。

20年、30年後の返戻率の高さは強調されますが、加入して相当年数は元本割れ期間が続きます。

保険会社としては、加入後すぐ解約されても、手数料分は確保しておく必要があるためです。

要は、はじめのうちにドカッと手数料を取ってコストを回収する仕組みになっているんですね。

これは、掛け捨てじゃない保険すべてに共通するポイントですが、外貨建て保険はとくに手数料が高めに設定されており、金融庁も問題視しています。

売れ筋は、運用商品と保険商品を複雑に組合わせた外貨建ての一時払い保険だが、他の金融商品と比べ、手数料が高めに設定されている。

金融庁金融審議会「市場ワーキング・グループ」第4回資料より〜

ポメすけ
国もダメ出ししとるんやな…
岩崎FP
「手数料が高い商品」=「保険会社側が売りたい商品」ってことに注意しようね。

積立予定利率の最低保証→保険料全額じゃない

話が違う、と怒ってる人のイメージ画像

外貨建て保険は、「積立利率は年3%を最低保証!」などのセールストークで売られることも多いですね。

これって、加入者側としたら「払った保険料全額が積み立てられる」って思いますよね。

3%も金利がつくならオイシイじゃん、と。

でも、そうじゃないんです。

  • 保険会社のコスト
  • 死亡保証にかかるコスト

こういったコストを引いた残りの額に、最低保証の利率がかけられるんです。

しかも、パンフレットやホームページには目立たないように記載されていて不誠実だよなぁと思います。

フィデューシャリーデューティ(顧客本位の業務運営)が求められる現代、そんなんでいいの?という保険会社は残念ながらまだまだ多く存在します。

岩崎FP
保険業界が変わるのを待たず、自衛しましょう。

外貨でリスク分散→単一通貨では不十分

ひとつの外貨だけに投資して暴落した人のイメージ画像

また、「リスク分散のために円以外の資産を持ちましょう」というセールストークもあります。

確かに、円以外の資産を持つことの意義はありますが、リスク分散するならいろんな通貨(ドル、ユーロ、元、豪ドルetc)を持つ必要があります。

でも、外貨建て保険は、一種類の通貨だけを積み立てますよね。

例えば、ドル建て保険はドルだけを積み立てます。

これって、分散する資産(通貨)が円とドルの2つになっただけで、リスク分散効果は低いです。

岩崎FP
むしろ、ドルに一極集中するリスクも負うことになります。

リスク分散の資産運用ならインデックス投資

リスク分散は、たくさんの通貨をバランスよく持って初めて実現できます。かといって、外貨預金を増やすというのも手間ですよね。

それなら、外国株式や外国債券のインデックス運用をすれば手間も省けるし、低コストで現実的な選択肢になると思います。

やはり、リスク分散のために外貨建て保険に入る合理的な理由はなさそうです。

預貯金と比べるのはフェアじゃない

貯金する人のイメージ画像

預貯金より金利が良い、と言われる外貨建て保険ですが、これは比べるのがそもそも間違いです。

預貯金はいつでも好きな時に引き出して使えます。ネット銀行を使えばATM手数料も無料です。

この利便性こそが預貯金の存在意義であって、投資商品である外貨建て保険と同じ土俵で比べるたぐいのものではありません。

資金拘束されるという特性を同じ条件として比べるなら、個人向け国債やイデコなど、他の投資商品と比べるべきです。

それらと比べても、これまで書いてきた理由から、外貨建て保険は有利な投資商品とは言えません。

まとめ:外貨建て保険はギャンブルです

外貨建て保険はギャンブルだ、と言い放つポメラニアンのキャラクター画像

岩崎FP
それではまとめです!
外貨建て保険のデメリット
  1. 円の元本保証ナシ、為替リスクを負う
  2. 手数料が高額で、元本割れ期間が長い
  3. 保険料全額は積み立てられない
  4. リスク分散にも不向き
  5. 貯金とはそもそも土俵が違う

外貨建て保険の加入を考えるときは、「ギャンブル」であることを忘れず、そもそもギャンブルがしたいのか?自分に問いかけましょう。

ギャンブルではなく、資産形成をしたいのであれば、次の記事で「放ったらかし投資」のやり方を書いてるので読んでみてください。

すでに外貨建て保険に入ってる方

困ってる人
外貨建て保険がイマイチなのは分かったけど、すでに入ってるよ…どうしたらいい?

という方向けに、次の記事で見直しかたを紹介しています。ぜひどうぞ。

ポメすけ
最後まで読んでくれてありがと!
岩崎FP
保険や家計の見直しなどのご相談がありましたら、コンタクトフォームからお気軽にメッセージください。ブログやメールで回答いたします!

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ポメすけ
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