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公務員は付加給付があるから医療保険不要って言うけど、退職後はどうなの?

公務員の退職後の医療保険は必要か?というイメージ画像

悩む人
悩む人

公務員を定年退職した後って健康保険が無くなるよね、病院代が不安だな…

岩崎
岩崎

そんなお悩みに公務員専門FPがお答えします。

以前、公務員の方に医療保険は不要という記事を書きました。まだお読みでければぜひチェックしてくださいね。

内容は、公務員として働く間は健康保険が最強ですよ、というものです。

では、現役時代は良くても、退職後はどうなるの?という疑問もありますよね。

ポメすけ
ポメすけ

たしかに…辞めた後どうなるんだろ…

岩崎
岩崎

今回はそんなお話です。


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退職後の入院日数はどれくらい?

医療保険は、入院に備えて検討する方が多い保険です。

そこで、まずは退職後の年齢で入院した場合の平均日数を考えてみましょう。

厚生労働省の「平成26年患者調査」のデータをグラフにしました。この調査は、3年ごとに行われています。

年齢別の平均入院日数のグラフ

このグラフは、年齢別の平均入院日数を表しており、オレンジ色が60歳以降を示しています。

60〜64歳で入院すると、平均30日程度入院している様子が分かります。

また、90歳以降は突出して入院日数が増えていますね。

このグラフは右肩上がりになっているので、加齢とともに入院費用が増えていきそうだ、ということが読み取れます。

ポメすけ
ポメすけ

ウワー!やっぱり歳取ってから医療費かかるんや!医療保険が要るんや!

岩崎
岩崎

心配になるよね…でも大丈夫、実はそうでもないんだよ。

退職後も公的保険の保障がある

退職後も、公的医療保険があるので、医療費はある程度抑えられます。

具体的には、退職後は『国民健康保険』という制度に加入します。

(再任用や健康保険の任意継続も終わり、完全に退職した後の話)

国民健康保険にも高額療養費制度があり、年齢や所得による自己負担上限が決められています。

年金や不労所得がめちゃくちゃあって、高額所得者だったり、逆に年金も全然なくて低所得者だったりしなければ、1か月の自己負担上限の目安は下記のようになります。

医療費の自己負担上限の目安
  • 69歳まで…1か月あたり9万円くらい
  • 70歳以降…1か月あたり6万円くらい
岩崎
岩崎

公務員として働いていた方なら、だいたい当てはまると思います。

また、個室を利用する場合などは、医療費と別に差額ベッド代がかかります。仮に日額5,000円とすると、1か月で15万円です。すると、

ひと月あたりの自己負担額
  • 69歳まで…1か月あたり24万円くらい
  • 70歳以降…1か月あたり21万円くらい

なお、差額ベッド代の支払いは拒否できます。詳しくは「差額ベッド代や食費は自己負担という医療保険のセールストークにご用心」という記事をお読みください。

さて、ここで上のグラフをもう一度見てみましょう。

年齢別の平均入院日数のグラフ

60歳〜69歳の平均入院日数は約30日です。

仮に平均の2倍、60日入院しても負担額は48万円です。

また、90歳以上で大病を患って、平均の倍入院すると150日(5か月)で、負担額は105万円(21万円×5か月)です。

(分かりやすくするため、高額療養費の多数回該当は省略しています)

では、69歳までに48万円、90歳までに105万円って貯められませんか?

仮に30歳から60歳までの30年間で貯めるとしたら、

必要な貯金額
  • 48万円貯める…月1,400円でOK
  • 105万円貯める…月3,000円でOK
岩崎
岩崎

これと、医療保険料の月額を比べてみましょう。

ポメすけ
ポメすけ

なんか…貯金で良さそうな気がする…

これぐらいなら、貯められそうですよね。むしろ、この金額が貯められない場合は保険に入るより前にお金の使い方を見直しましょう…

また、単純に金額だけじゃなく、貯金は何にでも使えるというメリットもあります。

入院イベントが発生しなかった時のことを想像してみてください。

貯金していたら他のことに使えますが、医療保険で払ってしまったお金は戻ってきません。

だからこそ、保険で備えるリスクは吟味するべきなんです。

(団体保険など、一部割り戻し金がある保険もあります。医療保険にどうしても入りたい方は職場の団体保険も検討してみましょう。)

貯金の何にでも使えるメリットを放棄してまで、医療保険でそなえるべき世帯はそう多くないでしょう。

入院日数は減少している

さて、平均入院日数は加齢とともに延びるということをお伝えしました。

このように、歳を取れば取るほど入院日数が延びるのはイメージしやすいかと思います。

でも、この平均入院日数自体は、医療技術の発達にともない、減少傾向にあります。

特に、その傾向は高齢になるほど顕著です。グラフを用意しました。

平均入院日数のグラフ

これも、厚生労働省の「平成26年患者調査」のデータをもとに作成しました。各年代ともに基本的に右肩下がりで、90代以上ではガクッと減少しています。

この傾向が今後も続くのであれば、準備しておく入院費も少なくて済むかもしれません。

岩崎
岩崎

入院メインだった時代から、通院メインにシフトしてきているという「時代の流れ」もあります。

すべてのリスクを保険で何とかするのは無理

岩崎
岩崎

それでは今回のまとめです!

今回のポイント
  • 定年後も公的医療保険がある
  • 平均の倍入院しても貯金で対応可能
  • そもそも入院日数も減少傾向

今回は、定年退職後の入院費用も貯金でまかなうことができそうだ、ということをお伝えしました。

必ずしも保険は必要ないということですね。

もちろん、保険は正しく使えば強力なんですが、医療保険&公務員』という組み合わせで考えると、現役時代も定年後もあまり有効な手段とは言えません。

保険の使い所については、「保険はギャンブル。どうせ『賭け』なら上手に賭けよう!」という記事で詳しく解説しています。

人生の数あるリスクをぜんぶ保険でどうにかしようとすると、保険料の払い過ぎで保険貧乏になってしまい、豊かな人生から逆に遠ざかってしまいます。

ではどうしたら良いのか?FPの答え

では、豊かな人生の実現には何が必要かというと、まずはライフプラン(人生単位でのキャッシュフロー表)を作っておくことです。

ライフプランは人生単位で作るので、いつ、どれくらいのお金が必要になるか?死ぬまでに貯金残高ゼロにならないか?といったことの把握ができます。

ある程度の見通しが立つことで、本当に必要な保険のかけ方も分かります。

このような、損しない保険やライフプランについて、公務員専用メルマガでくわしくお届けしています。

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ポメすけ
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岩崎
岩崎

最後までお読みいただきありがとうございました!