今回のテーマは公務員の月収です。
僕の公務員時代の月収をぶっちゃけつつ、
- 「給与」って「給料」と違うの?
- 手取りを増やす「ズルい方法」
この2つについてお話しします。
地方公務員8年目で額面30万、手取り22万
ぼくは7年半、つまり8年目で公務員を辞めました。8年目の明細がこれです。
- 給与:300,570円
- 控除:79,559円
- 手取:221,011円
手取り22万円くらいでした。
手取りってどうやってだすの?
「給与」から「控除(こうじょ)」を引いた額が手取りだよ。それぞれ説明するね。
給与=給料+各種手当
給料と各種手当の合計を「給与」といいます。
僕の例だと、
- 給料:248,700円
- 地域手当:24,870円
- 住居手当:27,000円
この合計300,570円が給与です。
ちなみに、地方公務員の手当は全26種類あります。詳しくはの記事をどうぞ。
控除=税金+年金掛金など
給与から税金などの各種控除を引いた額が、いわゆる手取りですね。
これも僕の例だと、
- 所得税:6,600円
- 住民税:17,800円
- 共済短期掛金:14,727円
- 共済厚生年金掛金:31,737円
- 共済退職等年金:2,700円
- 互助会掛金:995円
- 生命保険料:5,000円
この合計79,559円が控除です。
なので手取りは221,011円(300,570円ー79,559円)ですね。
- 共済短期掛金→健康保険料(保険証)のこと
- 共済厚生年金掛金→厚生年金の掛金のこと
- 共済退職年金→いわゆる3階部分の年金掛金のこと
公務員時代に手取りを増やすためにしてたこと
結局いろいろ引かれて手取りは少なくなっちゃうのね…どうして…
そうだね…でもこの明細は住民税がわりと安いんだよ
住民税は安くできる(コントロール可能)
ここで、もう一度明細を見てください。
住民税が17,800円です。独身でこれって、結構安いんですよ。
住民税は、前年の年収(正確には所得)によって決まります。
この給与明細をもらった前年の年収は、約550万円でした。
住民税の自動計算サイトで計算してみると、
年収550万円で独身の場合、住民税は約23,000円(月額)との計算結果が出ました。
でも、僕は17,800円しか払ってません。
その差は約5,200円、年間で約6万円違います。
これは、ある事実を示してます。
そう。
住民税は、他の年金掛金などの控除と違って、自分である程度コントロールできるんです。
ずるいぞ!!
すまんな…
住民税を安くする具体的な方法2つ
ずるい方法おしえて~~
おしえちゃう~
順に説明しますが、結論だけ知りたい方は、
- iDeCo(イデコ)を使う
- ふるさと納税をする
ことで住民税を安くできますよ。
他にも方法はありますが、公務員の方にはこの2つがおすすめです。
①のiDeCoは「所得を減らして、住民税を間接的に減らす」方法です。
②のふるさと納税は「住民税を直接減らす」方法です。
ちょっと違いが分かりにくいですよね。
まずは①のiDeCoの「住民税を間接的に減らす」方法からお話しします。
住民税は「所得」の額で決まります。
所得が多ければ多いほど、納める住民税も増えます。
なので、所得を減らせば良いわけですね。
ちょっとまって。
所得を減らすって、収入を減らすってことやろ?たとえば残業が減って収入が減ったら…
- 残業が少なかった
↓ - 収入が減った
↓ - 所得も減った
↓ - 住民税も減った
こうなるくない?収入も減るんだから、住民税が減るのは当然というか、べつにおいしくなくない??ねえ??
うん、ふつうはそうなんだけど、収入は減らさずに、所得だけ減らせるんだ。
えっ
「収入」と「所得」は似てるけど実は別物なので、明確に分けて考えましょう。
ざっくり言うと、
- 収入
→給与明細の総支給額 - 所得
→収入から税金掛金などの必要経費を引いた額
なんです。
そして、今回紹介する方法は、収入は減らさずに、所得だけを減らす方法です。
ずるぅい
iDeCo(イデコ)とは、お得に老後資金を作るための「国の制度」です。
個人型確定拠出年金(こじんがたかくていきょしゅつねんきん)とも言います。
銀行口座ってお持ちですよね。
もう昔のことすぎて忘れてるかもしれませんが、銀行や信用組合などの金融機関で口座を開設したはずです。
iDeCoも同じように、金融機関で「iDeCo口座」を開設すると利用できるようになります。
具体的には、そのiDeCo口座にお金を入れて、老後資金を準備します。
ただし、銀行口座と違う点があります。
- 60歳まで引き出せない
- 上限額がある(月に12,000円まで)
- 入れたお金は減るかもしれないし、増えるかもしれない(元本保証も可能)
なぜ、iDeCoを使うと住民税が安くなるのか?
端的に言うと、
- iDeCo口座に入れた金額だけ、所得が減ったと見なされる
からです。
所得が減れば、住民税が減るんでしたね。
公務員の方ならiDeCo口座には月に12,000円まで、つまり年間で144,000円まで入れることができます(記事執筆時点の上限額)。
すると「年間で144,000円、所得が減った」と見なされます。
チャートとしてはこうです。
- iDeCo口座に144,000円入れた
↓ - 収入は減ってない
↓ - 所得は144,000円減った(と見なされる)
↓ - 住民税が減った
これで、収入は減らさず、住民税を減らすことができました。
すご~い、実際どれくらい住民税は減るもん?
ざっくり10%くらいだね。上の例だと1年で14,400円くらいかな。
そっか、あんまり大したことないな…
1年の金額だけ見るとそうかも。でも「チリつも」だし、実は所得税も還付されるよ。
この「所得が減ったとみなされる」効果を、「所得控除」といいます。
所得控除は、iDeCoの3大メリットのうちの1つです。
他のメリットやデメリットも知りたい方は、無料で配布してる「公務員専用のiDeCo活用マニュアル」をチェックしてください。
「ふるさと納税」はかなり一般的になってきたので、使ってる方も多いかもしれません。
ですが、実際のFP相談の現場では、ふるさと納税を使ってない公務員の方もけっこういらっしゃいます。
自治体によっては他都市へのふるさと納税が暗に禁止されていたりするとも聞きますが、お得な制度なので、可能な方は始めてみましょう。
ふるさと納税をすれば、住民税が「かなり」安くなります。
これは、iDeCoとは違って、ふるさと納税は「住民税を直接減らす方法」だからです。
具体的には「寄付金ー2,000円」の金額分、ダイレクトに住民税が安くなります(一部は所得税で還付)。
ざっくり言えば、60,000円寄付した場合、2,000円引いて、58,000円の税金が安くなります。
イデコより断然安くなってない??
- iDeCoは「所得控除」
- →所得を減らし間接的に税金を安くする
- ふるさと納税は「税額控除」
- →税金をダイレクトに安くする※
正確に言うと、ふるさと納税の寄付金控除は、
- 所得税からの所得控除
- 住民税からの所得控除
- 住民税からの税額控除
という3つの控除を合わせて計算しますが、いちばん額が大きいのは「③住民税からの税額控除」です。
なので、理解としては「自己負担 − 2,000円の税金が安くなる」くらいで十分です。
正確には節税策というよりも、住民税の支払先を自由に選んで、返礼品をもらうちょっとおトクな制度、みたいな感じです。
2,000円の自己負担で済む金額は、人によって違うので、事前にコチラのようなシミュレーションサイトで確認しておきましょう。
僕公務員の頃にふるさと納税をした時は、住民税が6万円くらい安くなりました。
もちろん所得税も還付されましたよ。この時のことは具体的に別の記事にしてるので、ぜひチェックしてくださいね。
まとめ:公務員も節税で手取りを増やそう
それでは、今回の記事のまとめです
- 公務員8年目で額面30万、手取22万だった
- 手取はiDeCoとふるさと納税で増やそう
- iDeCoは所得控除
- ふるさと納税は税額控除
また、公務員の方向けに「お金が貯まる仕組みづくり講座」を書いています。お金を貯めるには明確な手順があるので、そこをしっかり押さえておくとラクですよ。
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最後まで読んでくれてありがと!最後にプレゼントのご案内だ~~
この記事で登場したiDeCo(イデコ)。
公務員の加入解禁が2017年なので、まだまだ浸透しておらず、うまく活用できてない方が多いです。
あまりにもったいないので、元公務員でお金の専門家である僕が、「公務員専用のiDeCo活用マニュアル」を作りました。
- iDeCoの「キホンのキ」
- メリット3つ
- デメリット4つ
- 公務員ならではの注意点
などなど、全24ページのPDFファイルです。
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グラフや表を使いつつ、分かりやすくお話ししてますので、ぜひその手にとってみてください。
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