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明細公開【公務員・教員の退職金】7年で○○円…金額が上がるタイミングとは。

地方公務員の退職金の実際の明細書

この記事では、元公務員のFP(お金の専門家)が公務員を辞めた時の退職金明細を公開し、その計算方法や、今後の退職金の増減などを詳しく解説しています。

ぼくは公務員の方のライフプランをよく作るのですが、「退職金がどれくらいもらえるのかよく分からない」という声をいただきます。

ライフプランを作るうえで退職金のシミュレーションはとても重要なので、計算方法などを改めてお伝えしますね。

注意
2018年11月現在の制度で書いています。法改正等で変わることがありますが、大きく変更される場合はこの記事に追記していきます。

実際にもらった明細を公開、7年半で90万円

ぼくの退職金の明細はコチラ。

公務員の退職金の支給明細書

実際の退職手当通知書です 笑

7年半勤務です。

ポメすけ
多いのか少ないのかワカラン。
岩崎
働いてたのが9年以下だから、特に少ないんだよね。詳しくは下で説明するよ。

公務員の退職金の計算方法

一口に公務員と言っても、いろんな職種がありますよね。

教職員、地方公務員、国家公務員、警察官、消防士などなど…

ですが、退職金はどの公務員も国家公務員に準じて計算するようになっています。

理由は、地方公務員法という法律に「地方公務員の給料や退職金は、国の公務員と同じくらいにしてね」と書いてあるからです。

3 職員の給与は、生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定められなければならない。
5 職員の勤務時間その他職員の給与以外の勤務条件を定めるに当つては、国及び他の地方公共団体の職員との間に権衡を失しないように適当な考慮が払われなければならない。
6 職員の給与、勤務時間その他の勤務条件は、条例で定める。

ここでは、次の2つの職業の計算方法を紹介します。

  • 地方公務員(県庁や市役所職員)
  • 教員(幼稚園や小中学校、高校の先生)
MEMO

教員も地方公務員ですが、便宜上「地方公務員」と「教員」と分けて書きます。

ほとんど同じ計算式ですが、教員のみ「教職員調整額」という教員特有の手当が登場します。

ポメすけ
いろんな公務員がいるけど、退職金の計算方法は基本的に同じなんやな。
岩崎FP
細かい部分は違うし、職場の給与や福利担当課に聞くのが一番だけどね。

地方公務員や教員の退職金の計算方法

地方公務員の退職金計算方法のアイキャッチ画像

地方公務員や教員の退職金の計算式は、次のとおりです。

①退職時給料月額 ②教職員調整額)× ③支給率 ④調整額

教員以外の方は、②をゼロにしてください。
それぞれの項目を説明していきます。

①退職時給料月額

これはそのままの意味ですね。
例)退職時の給料が40万円なら、そのまま40万円

注意
地域手当や扶養手当は含みません。

②教職員調整額

教員の方は、①の退職時給料月額に「教職員調整額」を足します。

教職員調整額は、退職時給料月額の4%です。
例)退職時給料月額が40万円→教職員調整額は16,000円

③支給率

支給率は、退職理由(自己都合、定年など)と勤続年数によって決まります。

そして、支給率は早見表が用意されています。

国家公務員の早見表がそのまま使われることが多いので、ここでは国家公務員の早見表を使うことにします。

内閣官房のホームページに「国家公務員退職手当支給率早見表(平成30年1月1日以降の退職)」というPDFデータがありました。

支給率がズバリ載ってます。

例)23歳〜60歳まで37年働いて定年退職
一番右の列の37年目にある「47.709」が支給率です。

ポイントは次の2つです。

  1. 自己都合は定年に比べ、支給率が低い
  2. 勤続年数10年以下だと、支給率が低い

後ほど詳しく説明しますね。

④調整額

調整額はやや複雑ですが、ざっくり言うと「退職直前60ヶ月の役職に応じたボーナス加算」みたいなものです。

役職等によって決められた単価の60ヶ月分が加算されます。

さらに細かく言うと

  • 勤続年数9年以下はゼロ円
  • 勤続年数10年以上24年以下は半額

というように決まってます。

ちなみに、自治体によっては「退職直前60ヶ月(5年間)」ではなく、「退職直前240ヶ月(20年間)」で調整額を計算する場合もあったりします。

イメージしやすいように調整額表を作ってみました。
自治体によって違うこともありますので、参考として見てください。

退職時役職調整額単価60ヶ月分
局長65,000円390万円
部長59,500円357万円
課長43,350円260万円
課長補佐32,500円195万円
係長27,100円163万円
主事(3級以上)21,700円130万円
主事(2級以下)0円0円
退職時役職調整額単価60ヶ月分
校長43,350円260万円
教頭・園長32,500円195万円
主幹32,500円195万円
教諭27,100円163万円
助教諭0円0円
岩崎
あくまで一例だけど、参考にしてみてね。

公務員の退職金額をシミュレーション

公務員の退職金を年齢別にシミュレーションした様子を表した画像

では、23歳で就職したとき、退職時年齢でどれくらい変わるかシミュレーションしてみましょう。

退職時年齢勤続年数退職時給料支給率調整額退職金額
31歳9年24万円4.51980円108万円
(112万円)
32歳10年25万円5.02265万円190万円
(195万円)
33歳11年26万円7.4325665万円258万円
(266万円)
40歳18年31万円15.2919965万円535万円
(558万円)
60歳38年40万円47.709163万円2,071万円
(2,147万円)

( )内は教員の金額。

定年まで38年間働けば、支給率がかなり高くなるので、2,000万円を超える結果になりました。

一方、18年間働いた場合、勤続年数は38年間の半分以上あるにもかかわらず、退職金は4分の1くらいになってしまいました。

これは調整額が少ないのも要因の一つですが、やはり大きいのは支給率の違いです。

勤続年数が長くなるほど支給率が上がり、退職時給料も一般的には上がるので、かけあわせる数同士が大きくなり、退職金額が多くなるというわけですね。

ポメすけ
こんなに違うもんなんか!
岩崎
ね、結構違うよね。特に9年以下が少ない理由も説明するよ。

9年以下だと退職金は特に少なくなる

勤続9年以下だと支給率が特に低く、調整額もゼロなので、退職金も少なくなります。

ぼくがまさにこのパターンでした。

勤続10年になれば、支給率はそこまで変わりませんが、調整額が半額もらえるようになるので金額が増えます。

また、勤続11年になると、支給率も上がるので結構もらえるようになります。

上の表で支給率を見ても、勤続年数9年と10年の差は0.5くらいですが、10年と11年の差は2.4にまで広がります。

調整額の65万円を無視すると、9年と10年で17万円の差だったのが、10年と11年では68万円の差になります。

同じ1年の違いでも金額はかなり違いますよね。

退職金から見る公務員の「辞めどき」はいつ?
→10年、11年、16年、20年、25年勤めた後

文字だけだとイメージしにくいので、勤続年数によってもらえる退職金がどれくらい変わるのか、グラフにしてみました。

退職時の給料は40万円としています。

公務員の勤続年数と退職金の関係をグラフにした図

  • 定年退職のグラフ(オレンジ)
    勤続4年〜5年で傾きが鋭くなってます。これは調整額が勤続5年で満額出るようになるからです。
    また、勤続10年〜11年で傾きが鋭くなってます。これは支給率が大きく変わるからです。

  • 自己都合退職のグラフ(青)
    勤続9年〜10年で傾きが鋭くなってます。これは調整額が勤続10年で半額出るようになるからです。同様に、勤続24年〜25年の傾きは、勤続25年で調整額が満額出るようになるからです。
    また、勤続10年〜11年、15年〜16年、19年〜20年に傾きが鋭くなってます。これは、支給率が大きく変わるからです。

こうして見ると、退職金の金額だけを考えるなら、自己都合の場合は「10年、11年、16年、20年、25年勤めた後が辞めどき」と言えそうです。

とは言え、時間はお金よりも貴重なので、10年間なんとしても勤めないと…というのは本末転倒だと個人的には思うところです。

ポメすけ
あと1年で10年とかだったら悩みそう…
岩崎
気持ちは良くわかるよ…自分と相談だね。

公務員の退職金は減額されてるの?→されてます

地方公務員の退職金は2007年以降、毎年減り続けており、2011年から2015年の4年間では約400万円もカットされました(もちろん、民間も減っていってます)。

定年退職者(一般行政職)の退職金について、これまでの推移を表にしておきます。

退職金額
2011年(平成23年)2,680万円
2012年(平成24年)2,639万円
2013年(平成25年)2,485万円
2014年(平成26年)2,360万円
2015年(平成27年)2,290万円

公務員の退職金は今後減る?増える?

では今後はどうなるか?と言えば、減っていく可能性が大きいでしょう。

これは単純に、日本の人口が減っていくため、それに伴い経済活動も衰退していくと考えられるからです。

経済が衰退すれば、民間企業の退職金も減少し、そこに公務員も合わせにいくわけですから、減っていくのが自然の流れかと思います。

今回のテーマは退職金ですが、そうなればもちろん給料も減っていくでしょう。

もちろん、一概には言えませんが、人口減少や、高齢化による生産人口の減少は、原則的には経済衰退に繋がります。

これから超高齢化社会を迎える日本では、公務員と言えども安泰という時代ではありません。

一昔前は、退職後のことは未来すぎてわからないよ、と放っておいてもOKでしたが、これからはそうはいきません。

退職後が未来のことである今のうちに、しっかりとお金のことを勉強し、管理できる能力(マネーリテラシー)を身につけておきましょう。

岩崎
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