こんにちは、元公務員FPの岩崎です!
今回のテーマは「地方公務員と国家公務員のボーナスの差」です。
金額ではなく、支給月数(何ヶ月分)についてです。
ボーナスは国に準じて決められるので、建前上は地方公務員も同じになりそうです。
とは言え、日本には1,700以上もの地方自治体があります。
人口規模も違えば、財政状況も様々なので、さすがにどこも同じじゃないよね…?
ということで、全国の地方公務員と国家公務員とのボーナス支給月の差を調べてみました!
気になる~~
公務員ボーナス調査の元データについて
データとして、総務省が2018年5月に発表した「平成29年地方公務員給与の実態」の数値を使うことにします。
調査は2017年(平成29年)ですが、ボーナス支給月数のデータは2016年度(平成28年度)のものになります。
比較対象となる2016年度の国家公務員のボーナス支給月数は4.3月でした。
この4.3月を基準に、
- 国より多い
- 国と同じ
- 国より少ない
に分けて、さらに、
- 都道府県
- 政令指定都市
- 市区町村
の3区分で見ていきたいと思います。
さっそく都道府県からいってみましょう!
①都道府県の公務員ボーナス支給月数
都道府県単位では、8割以上が国と同じ4.3月でした。
国より多いのは東京都のみ(4.4月)で、国より少ないのは8件で、最低月数は島根県の3.95月でした。
国比較 | 月数 | 自治体 |
---|---|---|
多い | 4.4 | 東京都 |
同じ | 4.3 | 北海道、岩手、宮城、茨城、 栃木、群馬、埼玉、千葉、 神奈川、新潟、富山、石川、 福井、山梨、長野、岐阜、 静岡、愛知、三重、滋賀、 京都、大阪、兵庫、奈良、 和歌山、岡山、広島、山口、 徳島、香川、愛媛、福岡、 佐賀、長崎、大分、宮崎、 鹿児島、沖縄 |
少ない | 4.25 | 福井 |
少ない | 4.2 | 山形、熊本 |
少ない | 4.1 | 秋田 |
少ない | 4.05 | 青森、高知 |
少ない | 4.0 | 鳥取 |
少ない | 3.95 | 島根 |
最大で0.45月の差なので、25万円の給料だと年間で11万くらい差が出ますね。
地域手当もボーナスに含まれるから、実際はもっと差が開きそうですね。
②政令指定都市の公務員ボーナス支給月数
政令指定都市でも8割以上が国と同じ4.3月でした。
国より多いのは横浜市のみ(4.35月)で、国より少ないのは2件で、最低月数は熊本市の4.2月でした。
都道府県に比べ、最高と最低の違いはそこまでありませんでしたね。
これは、政令市になるための人口要件(法律上は50万人以上)があり、ある程度規模が似ているせいもあるでしょう。
国比較 | 月数 | 自治体 |
---|---|---|
多い | 4.35 | 横浜市 |
同じ | 4.3 | 札幌市、仙台市、さいたま市、 千葉市、川崎市、相模原市、 新潟市、静岡市、浜松市、 京都市、大阪市、堺市、 神戸市、岡山市、広島市、 北九州市、福岡市 |
少ない | 4.25 | 名古屋市 |
少ない | 4.2 | 熊本 |
③市区町村の公務員ボーナス支給月数
市区町村でもやはり8割以上が国と同じ4.3月でしたね。
国より多いのは53件(すべて4.4月)で、国より少ないのは206件で、最低月数は夕張市の3.5月でした。
2007年に財政破綻した夕張市は例外として除くと、3.95月が2件ありました。
実質の最低月数は3.95月だとすると、最高との差は0.45月なので、都道府県と同じになりますね。
ボーナスの「金額」については、トップ5とワースト5のランキングを下の記事で紹介してます。
過去10年間の公務員ボーナス支給月数
2016年は、全国の地方公務員の8割以上が国家公務員と同じ支給月数でしたね。
では、それ以前はどうだったのかな?と疑問に思ったので、過去10年間の支給月数も調べてグラフにしてみました。
使ったデータは、上と同じく総務省のものです。
①都道府県の公務員ボーナス過去10年分
②政令指定都市の公務員ボーナス過去10年分
③市区町村の公務員ボーナス過去10年分
どの年もやっぱり「国と同じ」が多いのね
そうだね、特に近年では国より少ない自治体は減ってるみたいだね。
まとめ:8割以上の自治体で国と同じボーナス支給月数
それでは、今回の記事のまとめです。
- 2016年のボーナスの支給月数は、8割以上の自治体で国と同じ
- 過去10年でも国と同じ自治体がほとんど
こうして実際に調べてみると、ほとんどの地方公務員は国家公務員と同じ支給月数だったことが分かりました。
僕も公務員だった頃は国と同じ月数もらってたみたいです。
公務員の方なら、こうやってボーナスや給料の額をある程度予想できるので、ライフプランを立てる際に便利ですね。
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